画材のいろは—筆・刷毛の基本—

画材のいろは—筆・刷毛の基本—


目次

画材や用途によって、筆や刷毛はどのように選ぶと良いでしょうか。
穂(毛)に使われている素材を教えてください。
 獣毛
 ナイロン
日本画や墨絵、水彩画を描く場合、どのような筆を選ぶと良いでしょうか。
 基本的な選び方
 岩絵具を使った描画
 濃淡・抑揚・かすれの表現
 ぼかしの表現
 水彩画の表現
アクリル画にはどのような筆が適していますか。
油絵におすすめの筆を教えてください。
絵画や表装以外の筆や刷毛はありますか。

 

 

 

— 画材や用途によって、筆や刷毛はどのように選ぶと良いでしょうか。


使用する絵具や用途によって、適する筆や刷毛の種類が異なります。
PIGMENT TOKYOでは、主に水性絵具(日本画、墨絵、水彩画、アクリル画など)、油性絵具(油絵)、表装(裏打ち)に適した筆と刷毛を取りそろえています。各詳細は、下記のリンク先をご覧ください。

 

水性絵具(日本画、水墨画、水彩画、アクリル画)

Q.  日本画や墨絵、水彩画を描く場合、どのような筆を選ぶと良いでしょうか。

Q. アクリル画にはどのような筆が適していますか。

 

油性絵具(油絵)

Q. 油絵におすすめの筆を教えてください。

 

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— 穂(毛)に使われている素材を教えてください。


主に動物の毛を原料とした獣毛(じゅうもう)と、合成繊維からできたナイロン(人工毛)が使われています。

 

獣毛

獣毛は墨や絵具、水分の含みに優れている特長を持ち、その動物の種類や部位により、毛の硬さやコシの強さなどそれぞれ特性が異なります。
代表的なものには、しなやかで適度な弾力とコシを持ち、穂先のまとまりが良いとされるイタチや、その中でも特に含みが良く、毛質が柔らかい羊毛(ヤギ)などがあります。

 

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ナイロン

ナイロンは耐久性に優れているので、水彩絵具やアクリル絵具、油性絵具など、さまざまな種類の絵具に対応できます。また、水切れが良く、絵具を洗い落としやすいことから、獣毛に比べてお手入れが簡単です。
さらに、人工の合成繊維で作られているため、製造や価格が比較的安定しており、入手しやすいメリットもあります。

 

PIGMENT TOKYOで取り扱うナイロン筆(2025年12月現在)

筆の種類

商品名

面相筆

別製面相 2色ナイロン面相 面相筆 太晟 面相筆 康尖

水彩・彩色筆

MOLLIS Oval MOLLIS Round

平筆

ゴシック平筆 (ナイロン 混毛)

刷毛

ナイロン 100%:ジェッソブラシ 白波刷毛

ナイロン 混毛:極品刷毛  極品ドーサ刷毛

 

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— 日本画や墨絵、水彩画を描く場合、どのような筆を選ぶと良いでしょうか。

 

日本画、墨絵、水彩画で用いられる画材(岩絵具、墨、水彩絵具)は、水またはぬるま湯で洗い流せるため、基本的にどの筆でも使用できます。特に、絵具の含みが良い筆は、流れるような美しい線を途切れず描くときや、広い面で筆跡を残さず塗る際に、大変有効です。
主な用途ごとに、筆と刷毛の種類をわかりやすくまとめました。これから制作を始める方も、以下を参考にしてみてください。


基本的な選び方

比較的小さな作品を手掛ける方は、まず以下の3種類の筆を揃えることをおすすめしています。これにより、線描から広い面まで、バランスよく作業が進められるでしょう。

 

基本の3種類(小作品向け)

面相筆: 線描や細かい描き込み
・中サイズの彩色筆: 細部からやや広い面の彩色(汎用性が高い)
・大サイズの彩色筆または平筆:広い面を塗る作業

 

 

用途別 筆・刷毛の分類(日本画・墨絵・水彩画用)

毛の種類により、特徴が異なります。


主な用途

主な筆の役割

(表現の目的)

筆の種類

細部・線


細い線

繊細な描画

輪郭線

毛描き

面相筆(めんそうふで)

毛書筆(けがきふで)

骨書筆(こつがきふで)

運筆(うんぴつ)

細部〜中程度の面


細部から広い面の描写

ぼかし

グラデーション

彩色筆(さいしきふで)

削用筆(さくようふで)

隈取筆(くまどりふで)

則妙(そくみょう)

運筆

広い面

背景

地塗り

広い範囲の均一な塗り

グラデーション

平筆(ひらふで)

刷毛(はけ)

連筆(れんぴつ)


 

岩絵具を使った描画

粒子のある岩絵具を均一に塗るには、柔らかい羊毛(ヤギ)が混ざった筆や刷毛が、使いやすくおすすめです。
イタチ毛のような弾力とコシのある毛が含まれる筆は、穂先がコントロールしやすく、細かな描写に適しています。

 

 

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Q. 顔料にはどのような種類がありますか。 

 

 

 


濃淡・抑揚・かすれの表現

墨や絵具で濃淡をつけたり、線に強弱や変化をつけたり、抑揚のある表現には、穂(毛)が長く絵具や水含みが良い、「運筆」が適しています。

 


一方、かすれを生かした表現は、絵具や水分を蓄えにくく、穂が短いものや硬い質感の筆(竹、鹿毛、馬毛・豚毛製など)がおすすめです。

 


 山馬(鹿毛)筆・刷毛

 

 ぼかし筆・スリ込み刷毛など

 

 

また、非常に柔らかい鳥の羽を使うと、ユニークな線やかすれの表情が生まれます。

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ぼかしの表現

やわらかい毛を使った筆や刷毛は、筆跡を残さず、美しいグラデーションやぼかしの表現を作り出すことができます。

 隈取筆

 

 連筆

 

 

水彩画の表現

絵具や水の含みに優れたリス毛や、リス毛に似せた柔らかいナイロン毛の筆は、にじみやぼかしの表現に向いています。

 水彩筆

 

 


 

— アクリル画にはどのような筆が適していますか。

 

日本画や水彩画と同じく、幅広い制作に対応できるよう、大小合わせて2〜3種類の筆があると便利です。
アクリル絵具は一度乾燥すると水に溶けず、固まってしまうため、穂の根元が金具で留められているものや、獣毛よりも耐久性のあるナイロン毛の筆をお選びいただくと、抜け毛のリスクが低く長く使うことができます。
獣毛の筆を使う場合は、使用後すぐに、絵具を水でよく洗い流してください。

 

【参照】

Q. 穂(毛)に使われている素材を教えてください。 

 

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— 油絵におすすめの筆を教えてください。

 

油絵具は粘度が高く、乾くと固まってしまうため、穂の根元が金具で留められている筆を使用するのが一般的です。また、キャンバスを立てて描くことの多い油絵制作では、キャンバス面との距離を調整しやすい持ち手が長い筆がよく用いられます。
硬く弾力のある豚毛は、筆のタッチ(筆致)や厚塗りによる質感を生かした表現におすすめです。
一方、なめらかでコシのあるコリンスキーの毛は、細密描写やぼかし表現に適しています。
油彩筆は用途別に大きく分けた3種類の形に分類することができます。下の「用途別の形状(油彩筆)
」表も併せてご参照ください。

 

 

 油彩筆

 

用途別の形状(油彩筆)

主な用途

筆の種類

広い面を塗る

エッジ(角)を生かして描く

平筆

線表現、細かい部分から広い面を描く

丸筆・ラウンド

細かい部分から広い面をぼかしながら描く

丸平・フィルバート

 

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— 絵画や表装以外の筆や刷毛はありますか。

 

友禅染めの彩色やぼかしに使用される「スリ込み」や「差指刷毛」、漆にも使える「蒔絵筆」、指にはめて描くことができる「ゆび筆」などがあります。

 

 

 

 

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