子どもの頃、最初に出会った「色の道具」はクレヨンと色鉛筆でした。少し大きくなって絵具をはじめて使った時のことを、ふと、思い出すことがあります。
水で溶いた絵具はとてもきれいで、色を混ぜて自分だけの色を作ることもできて、筆だとひと塗りで大きな絵も描ける。いつもより鮮やかでみずみずしい色の世界に夢中になり、嬉しくてずっと描いていました。
今は作品にあまりたくさん色を使わないのですが、南国の花のような赤やマゼンダ色、カンカン照りの太陽のような鮮やかな黄色やオレンジ、真夏の青空の色などパワーのある色も大好きです。
子どものころの絵は、いつも好きな色でいっぱいでした。
絵具と筆を両手に持って夢中になって描いていたあの頃の私に、使わせてあげたい色があります。今回はそのひとつ、蛍光顔料「ルミナスカラー」をご紹介いたします。
最初は絵具作りです。顔料とメディウムと水を入れて、指でよく練ります。まだ塗っていませんが、絵皿を見ていてもワクワクします。
【Instagram】https://www.instagram.com/reel/CMgcIyNCwHM/
【使用画材】
蛍光顔料:ルミナスレモン、ルミナスオペラ、ルミナスローズ
メディウム:アラビアゴム
基底材:竹和紙 水彩画用
【使用画材】
蛍光顔料:ルミナスレモン、ルミナスオペラ、ルミナスローズ
メディウム:アラビアゴム
基底材:ユニペーパーα
エフェクト顔料のように偏光や輝きはないのですが、光を反射するような鮮やかな色です。
ユニペーパーα(画像下)のような光沢のある滑らかな紙面に塗ると?明るさが増しているように感じます。また、塗りの厚さが異なると、明るさも変わっています。
ルミナスカラーは単体でも映える色ですが、他の顔料を混ぜるとどのような見え方をするのでしょうか。光で色を変えるエフェクト顔料と混色しました。
ミラバル単色だと、このような色の見え方です。
【使用画材】
エフェクト顔料:ミラバルパシフィックトゥインクル5402
メディウム:アラビアゴム
基底材:
・上/竹和紙 水墨画用
・下/黒鳥の子紙
こちらも黒い紙に塗ったものですが、紙を湾曲させて撮影しました。
暗いと青、光源に近い明るいところは赤みのある紫を帯びています。光の当たり方や見る角度が違うと、紫・ピンク・青・緑と孔雀の羽根色のように変幻していきます。
【使用画材】
エフェクト顔料:ミラバルパシフィックトゥインクル5402
メディウム:アラビアゴム
基底材:黒鳥の子紙
それぞれのルミナスカラーにミラバルを混ぜて塗ります。
【使用画材】
蛍光顔料:ルミナスレモン、ルミナスオペラ、ルミナスローズ
エフェクト顔料:ミラバルパシフィックトゥインクル
メディウム:アラビアゴム
基底材:
・白い紙/竹和紙 水彩画用
・黒い紙/黒鳥の子紙
どちらも個性的な顔料の混色ですが、想像していたよりも落ち着いた“ラメ感”になりました。
ミラバル単体で塗った時よりも偏光作用も控え目ですが、入れる量により効果も変わるかと思います。また、選んだエフェクト顔料が黒地だと青系、白地だとピンク系の色味に見える偏光系なので、混色してできた色も同じように偏光しています。
白地では控えめな輝きでですが、よく見ると少し青味がかった光沢があり、黒地に塗るとより青みが強く見えます。特に黒地では、塗りの厚さの違いで色味の変化もわかりやすくなります。
ルミナスカラーを差し色としてポイントで使ってもいいですし、混色や重ねの色の組み合わせ、下地など・・・どんな効果が出るのか、想像してもわくわくします。
【使用画材】
蛍光顔料:ルミナスレモン、ルミナスオペラ
メディウム:アラビアゴム
基底材:竹和紙 水彩画用
あの頃の私がルミナスカラーに出会っていたら、どんな風に描いたかな?
私もルミナスカラーを使って、いつもとちょっと違うテイストの違う絵を描いてみたいと思います。