豚の皮を使用し造られた大変薄い板膠です。
ゼリー強度が非常に高く、明礬を用いなくても支持体にサイジングの効果をもたらしますので紙の酸化による劣化を遅らせることができます。
保存料は入っておりませんので、溶解したものは冷蔵庫で保管していただき、数日中に使い切ってください。
ご使用のときは冷水を加え冷蔵庫にて膨潤させて湯煎にて溶解します。

「防腐・防カビ剤」を添加して頂くと、長くご使用頂けます。

＜物性値＞

約 11 mPa・s（粘度）

JS 610~630 g 前後（ゼリー強度）

pH 5.0~6.0


【使用方法】

滲み止め用膠液(ドーサ液)
3~4％の溶液を作成し、ドーサ液としてご使用下さい。(ミョウバンを添加しなくても滲み止めの効果が充分に発揮されます。)
作成した膠液を液温を25℃～30℃ぐらいに調温し、刷毛にたっぷり含ませ、和紙の表に(秒速2cmほどで)ゆっくりと引きます。
引いた後は2-3日乾燥させることで描画可能となります。効きが弱い場合は裏からも引いてください。

絹のドーサには1.5～2%がお勧めです。

※ドーサ液の効きは、紙の種類、湿度・気温によって変化します。目安の濃度を参考に調整してお使いください。（湿度が低く、気温が高くない秋～春にかけてが作業を行うのに適しています）
※本品は滲み止め(ドーサ引き)用の膠としてお勧めしているため、絵具と混ぜてのご使用はご遠慮下さい。非常に接着力が強いため、絵具がヒビ割れる恐れがあります。

ただし、金泥やパール系顔料等にはご使用できます。その際は1.5~3%まで薄めご使用下さい。
箔貼りの際は1.5～3％まで薄め、アルギン酸1%溶液を足してご使用ください。