絵画が描かれる「地」は、額装されたキャンバスや巻物をはじめとした移動を前提として壁画など建築物と一体になったもの、石や木などの自然物まで、その種類は多岐にわたります。
こうした絵画の塗膜を支える面、及びそれを構成するものを基底材(きていざい)、または支持体(しじたい)と呼びます。また、それぞれに特性があることはもちろん、使用するメディウムによって向き・不向きがございます。当ラボのホームページでは、これらについて数回にわたりご紹介してきました。
そこで今回は、これまでの記事コンテンツを振り返りながら、初心者の方でも気軽に使える基底材をピックアップしました。
そもそも絵を描くために用いられるベースは、大きく分けて2種類に分けることができます。
まずひとつ目は水彩紙や画用紙など、張り込みが不要な支持体です。
当ラボでは以下の商品がそれに該当します。
これらの素材のメリットは、なんといっても下地の処理や目止めなどをせずに直接絵筆を運ばせることができることでしょう。
適度な厚さもありますので、水や膠を含んでも反りづらく、スピーディーに作品制作に取りかかることが可能です。
それぞれの詳細な特徴は「紙比べ -MADE IN JAPAN-」に記載されております。
https://pigment.tokyo/blogs/article/98
また「何で描いたらいいか分からないなあ」という方には、当ラボの画材エキスパートでイラストレーターとしても活躍する吉田ナミさんによる画材紹介もオススメです。
https://pigment.tokyo/blogs/article/80
そしてふたつ目は、キャンバスや和紙など。パネルやフレームに固定を要する基底材です。
キャンバスの場合は木枠を使用し、フレームに布を固定する専用のプライヤーを使用して張り込みます。
(詳細はホルベイン画材公式ページの「キャンバスを貼る手順」をご覧ください。
https://holbein-shop.com/?mode=f16)
ホルベイン製のプライヤーは上面に突起がついているため、包み張りにも対応しております。
麻紙をはじめとする和紙や薄手の紙、コットンは、単体だけでは強度的な面で描画に適さないため、木製のパネルなどを用いて補強を行います。
張り込みの方法はこちらのビデオでもご紹介しております。
また、生の麻布やキャンバスを張り込むこともできます。詳細な方法を以下の記事に記載しておりますので、ご興味のある方は是非お試しください。パネルを用いることで木枠と比べて作品の強度が増すだけでなく、タックスで張り込んでいる時とはまた異なった抵抗感のある味を楽しむことができます。
木製パネルに貼るキャンバス基底材づくり
https://pigment.tokyo/blogs/article/46
これらの方法を応用し、ただユニペーパーは非常に薄く、張り込みが少々難しいため、希望の方はこちらのフォームから見積もりをお問い合わせください。専用の糊材を使用することで、ユニペーパーαを張り込むことも可能です。お問い合わせ先と、この商品についての詳細はこちらの記事でご案内しております。
https://pigment.tokyo/blogs/article/88
この記事では紹介しきれなかった支持体も沢山ございます。
基底材についてはもちろん、その他画材について気になること、お困りの事などございましたら、お気軽にPIGMENT TOKYOの画材エキスパートにご相談ください。