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ゼッキの天然カラーインクで描く

2021-07-20

 PIGMENT TOKYOでは、イタリア・フィレンツェのZECCHIによる天然染料のカラーインクをお取り扱いしています。


 

コチニールインク
3,080円 税込
インディゴブルーインク
0円 税込

 

ログウッドブラウンインク
2,750円 税込
オークブラックインク
2,750円 税込


コチニールインクはカイガラムシから、インディゴブルーは藍、ログウッドブラウンはログウッド、オークブラックはオークと、全て天然由来のものが使用されております。

さらに糊材及び添加剤としてアラビアゴム、蜂蜜、酢が加われており、自然の素材が持つ優しい色味が特徴です。


当ラボの壁面に並ぶ数々の顔料と異なり、天然の染料は動植物から生成されます。

また前者と後者、その一番の違いは色材単体で可溶かどうかにあります。


例えば水を張った絵皿の上に顔料を落としても、混ざることはありません。

顔料というのはいわば色の付いた砂のようなもので、見慣れた絵具の状態にするためには、アラビアゴムやアクリルエマルションなどをはじめとする糊材と混ぜ合わせる必要があります。


こちらは、水を張った絵皿にカドミウムレッドを落とした様子です。顔料は水に溶ける性質を持ってないため、このまま放置をしても色水のようになったりすることはありません。





では、コチニールの場合はどうなるでしょう。お皿に染料の元となるカイガラムシを絵皿に入れて、水を数滴垂らします。





すると、みるみるうちに見覚えのある赤色が滲み出てきます。顔料にはない透明性をもった色素が滲み出てきました。




全体が水に浸り、30分ほど放置するとこのようになります。一見ただの黒い粒に見えるものから、このようなビビットな色が出てくるのは少々不思議です。

このように天然染料は水溶性の色材特有の透明感を持ち合わせていますが、同時に耐光性に優れておらず、制作後にはUVを防ぐヴァーニッシュの塗布をすると良いでしょう。




では実際に紙に描いてみると、どのような発色をするのでしょうか。

今回、このインクを使って簡単な試し塗りをやってみました。


まず最初に、スポイトで上からランダムにインクを垂らしたのち、水を含んだ筆でそれをのばしたのがこちらです。

ほぼインク原液のもっとも濃い部分でも、天然のものを思わせる優しい発色をしております。

こちらのインクは粘度が低く、こちらのような滑らかなグラデーションを作ることに非常に適しています。お使いになる前には、よく振ってからご使用ください。






【使用画材】

色材:コチニールインク

支持体:竹和紙(水彩画用)



次に名村大成堂のSK STARSの6号を用いて、溝引きで直線を引いてみました。

瓶から直接インクを筆をつけても、この濃度ですので、ハードエッジな強い画面をつくることよりも、水彩画用紙などを用いた淡い絵画表現に適しているのかもしれません。

長い線を引き続けても一定の濃度を保ち続けているのは、低粘度で滑らかな描き味を持つインクならではの表現です。


SK.stars
1,045円 税込



【使用画材】

色材:コチニールインク

支持体:竹和紙(水彩画用)



そして最後に、丸ペンを使って細い直線を連続的に描いてみました。

ぐっと力を入れて描くと、濃色の線を引くことができます。

なお、今回は多少吸水性のある竹和紙(水彩画用)に描画をしましたが、別の紙に試してみることで、エッジの利き方に変化が現れることでしょう。



【使用画材】

色材:コチニールインク

支持体:竹和紙(水彩画用)



今日においてカラーインクは多様な進化を遂げており、耐水性のある顔料インクや、科学的に作られた染料のインクなど、さまざまな種類の商品が各メーカーより販売されております。

ですが、こうした太古より用いられている天然のインクを用いることで、作品に今までにはない彩りが与えられます。


人工物ではなしえない、柔らかな赤の色味をぜひ体験してみてください。

Profile

PIGMENT TOKYO 画材エキスパート

大矢 享

1989年東京生まれ。 日本大学大学院芸術学研究科造形芸術専攻博士前期課程修了。 PIGMENTにて画材エキスパートとしてとして携わりながら、平面作品を中心にアーティストとしても活動中。

1989年東京生まれ。 日本大学大学院芸術学研究科造形芸術専攻博士前期課程修了。 PIGMENTにて画材エキスパートとしてとして携わりながら、平面作品を中心にアーティストとしても活動中。