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日本製鉄株式会社×PIGMENT TOKYO〜世界最高級の技術とものづくり の発信地、東日本製鉄所 直江津地区を探る〜②

2020-04-07

前編でもお伝えしたとおり、PIGMENT TOKYOは世界最高級の技術とものづくりの力を追求している日本製鉄株式会社と協業し、同社の意匠チタンTranTixxii®(トランティクシー)シリーズを用いた絵画表現用の基底材を発売いたしました。

https://pigment.tokyo/ja/product/detail?id=4557





意匠チタンTranTixxii®シリーズの製造は、原料の精製・鋳造から研磨等の特殊な表面最終処理まで、様々な工程を要します。そのプロセスの中核を担っているのが、新潟県は上越市にある日本製鉄株式会社 東日本製鉄所 直江津地区です。

北陸地方の中心に位置する当地は、古代より交通の要衝であり、上杉謙信をはじめとする歴史人物を生み出しました。また、日本海と急峻な山脈に囲まれた世界屈指の豪雪地帯で知られ、山脈からの雪解け水を利用した水力発電がもたらす豊富な電力により、明治時代以降、電気化学工業を中心に各種工業が栄えた町でもあります。直江津地区も、電力を利用したステンレス製造を源流とし、世界でもユニークな高級素材意匠チタンTranTixxii®シリーズの中核拠点として発展を遂げました。


日本製鉄株式会社 東日本製鉄所 直江津地区 正面写真


工場のすぐ隣は日本海。海風により雪が横に吹きつけています!



そんな豪雪地帯に育まれた同製品が製造される現場に迫るべく、今回特別に取材をさせていただきました。なんと取材カメラが工場内に入るのは初めてとのこと。では早速、隠されたチタンの秘密に迫ってまいりましょう。


まず最初に、日本製鉄株式会社東日本製鉄所 品質管理部チタン管理室長の荒井和弘様より、チタンができるまでの工程を解説いただきました。




今回PIGMENT TOKYOで取り扱わせていただく意匠チタンは以下のプロセスによって製造されているそうです。


抽出

砂状のチタン鉱石からチタン金属分を抽出し、石ころ状の塊(スポンジチタン)を製造

②溶解

スポンジチタンを用いて、チタン溶解をし、巨大なチタンの塊(インゴット)を生成

③分塊

スポンジチタンを用いて、チタン溶解をし、巨大なチタンの塊(インゴット)を生成

④熱間圧延

高熱下でチタンを柔らかくし、圧力で延ばす事で、ロール状(トイレットペーパーのような巻物形状)の薄いチタン板とする。

⑤冷間圧延

常温下で圧力をかけて延ばす事で、より薄く精密なロール状のチタン板とする。

⑥意匠

酸化皮膜などによるチタン発色や特殊処理によるテクスチャーを作成


これら全てが一つの工場で行われるのではなく、日本全国の日本製鉄株式会社や関係会社によって工程を分担しており、緊密な連携と作り込みによって品質の高い製品が生み出されているとのこと。


この工程のうち、中核拠点である直江津地区では、②③⑤のメイン工程を担っており、地区外の①④⑥の工程への司令塔の役割を担っているとのこと。

それでは、実際にチタンが生まれる現場を見てみましょう。


まず、工場に並んでいるのが①抽出のプロセスを経たスポンジチタンの入ったドラム缶。抽出したてのスポンジチタン(石ころ状に形状を整える前の形状)は、発泡したかのような不規則なフォルム。まるで抽象彫刻のようです。


屋内, テーブル, カップ, メガネ が含まれている画像

自動的に生成された説明

このドラム缶の中に沢山のスポンジチタンが入っています



スポンジチタン写真(写真提供:東邦チタニウム株式会社)


ドラム缶の中に入っていたスポンジチタンは、細かく砕かれたのち、②溶解工程に即した形で固められ、巨大なスポンジチタンの粒のまとまり(クロップ)が生まれます。


人, 保持している, 手, 地面 が含まれている画像

自動的に生成された説明

粒子状のスポンジチタン




ナイフ が含まれている画像

自動的に生成された説明


巨大なスポンジチタンの粒をまとめたクロップ(イメージ図)



釜に入れる前のクロップの表面。艶めかしく重厚な質感を放っています


そして、クロップを巨大な電気釜に投入。溶解を経て、インゴットと呼ばれる円柱形のチタンの塊をつくります。



溶解中の写真(提供:東邦チタニウム株式会社)




屋内, 座る, 大きい, 古い が含まれている画像

自動的に生成された説明

溶解後のチタンのインゴット


インゴットの表面の写真

このように発色する現象を応用してTranTixxi®は作られています



次に、インゴットを③分塊工程へ。ここでは、④以降の薄く延ばす工程に即し、巨大な機械で鍛造(叩いて形状を変形)され、直方体のスラブと呼ばれる直径約1.5mの円柱から厚さ約30cmの長方形状に整えられます。


テーブル, 地面, ベンチ, フェンス が含まれている画像

自動的に生成された説明



スラブは冷却後、別の拠点が担う④熱間圧延工程へ送られます。

鉄鋼がつくられる製鉄所の巨大な熱間圧延工程を挟むことにより、ロール状の形で直江津地区に戻され、⑤冷間圧延工程に繋がります。



工場, 建物, テーブル, ボート が含まれている画像

自動的に生成された説明

熱間圧延工程の様子


屋外, 地面, 道路, 木 が含まれている画像

自動的に生成された説明

熱間圧延工程を経た後のコイル



冷間圧延工程は、④熱間圧延工程と異なり、常温のまま巨大なローラーを使用し、ロール状のチタンをクライアントの求める厚さにするまで、何度も伸ばしていきます。ローラーは上下合わせて20本も組み合わされているそうです。今回PIGMENTで取り扱うチタンパネルは、0.3㎜がメインの厚さとなります。


最終的に、⑥意匠の工程で色やテクスチャーを整える特殊な表面加工処理を施し、TranTixxii®は完成します。


今回、同シリーズのものづくりの司令塔として、企画・研究に携わられている、直江津地区の技術部門の西脇想祐様、藤田浩平様に、今まで試行錯誤・研究を重ねて作ってきた意匠チタンのカラーサンプルを見せていただきました。


左からチタン技術室主査の西脇様、同チタン技術室の藤田様



まさにこれまでの蓄積の賜物ともいうべき、様々な製造条件・秘伝のレシピによって作られる、多種多様な表情をもったチタンたちがファイリングされ、そのバリエーションの広がりに圧倒されました。

きめ細やかな色彩のグラデーションから、複雑な質感まで、全て同じチタンとは思えない豊かな意匠がそこにあります。


今回、日本製鉄株式会社と直江津地区を取材させていただくなかで、本当にたくさんの方々がこのチタン事業に関わられているということを肌で感じました。

このような世界最高級の技術とものづくりの発信地、直江津地区で丁寧に作り上げた、世界に誇る意匠チタンTranTixxii® を用いた絵画用基底材を、ぜひお試しください。



企業情報


日本製鉄株式会社 本社

東京都千代田区丸の内二丁目6番1号(丸の内パークビルディング)

TEL:03-6867-4111 / FAX:03-6867-5607

https://www.nipponsteel.com/index.html

意匠チタンTranTixxii®シリーズサイト

https://www.nipponsteel.com/product/trantixxii/index.html


日本製鉄株式会社 東日本製鉄所 直江津地区

新潟県上越市港町2丁目12番1号



素材提供


東邦チタニウム株式会社

神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎三丁目3番5号

TEL:0467-87-2830

https://www.toho-titanium.co.jp/index.html


Color Titanium Panel SD3 
8,000JPY
Color Titanium Panel ND20 
8,000JPY

Profile

Art Materials Expert of PIGMENT TOKYO

AKIRA OYA

Born in 1989 in Tokyo Master of Fine Art and Design at Nihon University College of Art While working at PIGMENT TOKYO as an Art Materials Expert, he also continues his artist career composing visual art works.

Born in 1989 in Tokyo Master of Fine Art and Design at Nihon University College of Art While working at PIGMENT TOKYO as an Art Materials Expert, he also continues his artist career composing visual art works.