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青木先生によるスタッフ研修を開催しました

2020-01-25

PIGMENT TOKYOでは画材エキスパートとして、さまざなアーティストが在籍しております。使用する素材はスタッフによって多種多様。そのため、情報共有も兼ねてさまざまなジャンルのプロをお呼びして勉強会を開催しております。


今回は当ラボワークショップ講師だけでなく、様々な側面からPIGMENTをサポートしてくださっている青木芳昭先生から「水系エマルションメディウム」についてお聞きしました。



まずは講座をスタートするにあたって、ポロックやステラから始まるアクリルエマルションの歴史を話していただきました。

「当初、アクリルエマルションは絵画の修復用に使われていたんですよ。」と語る青木先生。普段日本絵画的な表現をしているスタッフはもちろん、油系のメディウムを使用しているスタッフも初耳だったようで、真剣に話を聞き入っておりました。




アクリルエマルションにまつわるディープな話が続きます。

先生曰く、昔作られた顔料と今の顔料では顔料の粒子径が異なり、今と比べると10倍以上差があるとのこと。かつての大きな粒子径を持つ顔料によって作られたアクリル絵具は耐光性が強く、保存性にも優れているもの、近年の市販のアクリル絵具は粒子が細かい上に体質顔料が多く含まれている場合もあり、2~30年前の作品でも色が抜けてしまったりもするんだとか。


その解決策として、顔料とメディウムを混ぜてオリジナルアクリル絵具を作れば、優れた保存性と発色をもった絵具を作ることができるとのこと。早速、アクリルエマルションと顔料を混ぜて絵具をつくるデモンストレーションをしていただきました。



もちろん、PIGMENTの研修はこれだけでは終わりません。

そこに炊いた膠を混ぜて安定性を上げたアクリル系エマルションづくりや、各種体質顔料を駆使した表現方法、更にはカゼインを混ぜたもの、更にそこにリンシードオイルを混ぜた場合……など、様々な体質顔料やメディウムを合わせて多様なエマルションを作っていく様子はさながらお菓子づくりのようです。



そして更に、岩絵具とエマルションを練り合わせた場合の色味も試します。アクリルエマルションと膠を1:1で混ぜると膠の色味が勝つため、前者の柔軟性が膠の欠点をカバーするんだとか。確かに、このふたつを混ぜ合わせることでアクリルエマルションにはないマットな色の風合いを生み出していました。



その後もベントナイト、ホルマリン、防腐・防カビ剤についての科学的な説明がされたあと、最後にはクサカベによるアキーラについての解説が行われました。



海外のお客様からも「これはどういう絵具ですか?」と聞かれることが多い同商品。

以前開催した青木先生によるウィーン幻想派R・ハウズナーの模写ワークショップで使用したサンプルを例にしつつディープな解説が行われ、勉強会は終了となりました。


アーティストとしてはもちろん、画材エキスパートとして日々成長を続けるスタッフたちの今後に是非ご期待ください。

Profile

Art Materials Expert of PIGMENT TOKYO

AKIRA OYA

Born in 1989 in Tokyo Master of Fine Art and Design at Nihon University College of Art While working at PIGMENT TOKYO as an Art Materials Expert, he also continues his artist career composing visual art works.

Born in 1989 in Tokyo Master of Fine Art and Design at Nihon University College of Art While working at PIGMENT TOKYO as an Art Materials Expert, he also continues his artist career composing visual art works.